VISUAL & STORY

SSX-155

series

SSX-155はモータード・サイボーグ業界初の標準機とされているフレームである。
本来 サイボーグおよびアンドロイドボディの過度な高出力化・車両化は違法であるがゆえに モータード・フレームは一般市場で流通おらず、2080年代初期までは信頼性に乏しい粗悪なフレームが多数出回る状況となっていた。

この状況を重く見たフレームビルダーが、「既存のサイボーグパーツを中心とした構成で安価に製造でき、必要十分なパワーソースと良質なシャーシバランスを兼ね備えたスタンダードモデル」として開発したのがSSX-155シリーズだ。

開発者の名から“TSUZIGIRI”の愛称で呼ばれるこのフレームは20馬力以上の出力を発生する単気筒エンジンを軍用中型ドローンの払い下げ品から流用。これを高剛性なモノコックボディの腰部とすげ替える形で搭載する。
低コスト機でありながら その基本性能と拡張性は当時として異例に高水準で、セッティング次第で時速100キロでも安定したスタビリティを発揮する傑作機である。

登場後しばらくは開発者から制式なライセンスを受けた業者にて製造されていたが、開発者のTSUZIGIRIが姿を消した現在は設計データがオープンソース化され 素材と一部の細かなパーツの出力設備があれば誰でも製造可能となっている。