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1/7 スケールフィギュア
木之本桜 Always Together
〜Pinky Promise〜
画業30周年の創作集団CLAMPと、2021年に創立20周年となったグッドスマイルカンパニーとのコラボレーション企画。
連載25周年をむかえた『カードキャプターさくら』の「木之本桜」をCLAMP先生に描き下ろしていただきました。
みずみずしく華やかな花々、たっぷりとしたフリルと連なるパール装飾が美しいドレス、ふわりと微笑むさくらちゃんの可憐な表情など、イラストに描かれたひとつひとつの魅力を丁寧に立体化。
至極のメモリアルフィギュアを、みなさまの元へ。
画像を左右にドラッグすると画像を回転させることができます。 左右にスライドすると画像を回転させることができます。
フィギュア制作に
あたって
CLAMP先生画業30周年・グッドスマイルカンパニー創立20周年を記念して、CLAMP先生に描き下ろしていただいたイラストを立体化するという大役を賜った時点で、まず大きな緊張が走りました。
立体化に際してはイラストの雰囲気をそのままに立体に落とし込むという事を意識しています。今回のイラストでは特に幾重にも重なったスカートが見せ場の一つですが、立体に置いてもしっかりとしたボリュームと迫力がありながらも軽やかに見えるような造形にこだわりました。花束も大切なポイントですので、きちんと束感がありつつも重たくならないよう本物ののような華やかさを追及しています。
その他に台座や支柱部分も語り尽くせないほどの試行錯誤を経て原型の完成と至りました。
原型制作/彩色:河原隆幸
約1年前、入社間もない自分の所に安藝さんから直々に「なんか凄いのを河原さんが作るから3Dデータ方面でいい感じにサポートしてあげて(要約)」というお話受けたのが始まりでした。
フィギュア業界に生きてきた人間として、グッドスマイルカンパニーでこれまでに作ってきた“木之本桜”が凄い物であることは当然知ってたのですが、その次のプロジェクトに自分が関わることになるとは思いもよりませんでした。
手作業で作る原型と合わせる事が前提になるので、データを作って試作品を出力して、実物としてのバランスを見ながら何度も更新を繰り返すことになることは予想していましたが、実際にやってみたところ「3Dデータの画面上での見え方」と「実物と合わせた時のギャップ」に大いに悩まされました。
たとえば、背景にある門のようなパーツは設定画があったのですが、それをトレースして3Dモデルで輪郭を追うだけは立体物として良い感じにできず…。出力した物を本体と合わせながら調整していった結果、最終的に原型になった物は設定画のトレース状態からずいぶんと変わっている形になりました。
全体の作業を通して振り返ってみると、造形するということはモチーフの形だけを追うだけでは足りなくて、モチーフを見た時に鑑賞者の頭に浮かぶ印象を考え、それを実物の形状で再現することが重要な考え方であることを強く実感しました。
制作部ディレクター:ケロリソ
作り手としての
こだわり
今回の「木之本桜 Always Together ~ Pinky Promise ~」は模型としての見どころが随所に詰まったフィギュアになっています。
衣装には透明素材を使用しており、これによりボリュームがありながらもふわっとかわいらしい印象に仕上がりました。花束もお花の種類ごとに造形・彩色していますので、様々なお花と、その隙間から覗く茎も相まってとても表情豊かな見応えのあるものになっています。
また台座に繋がる美しい流れのフリージアは、さくらちゃんの持っている花束との質感を変え、あえてガラス細工のような表現にし、本体部分との差別化を図りました。
大きな金細工の部分は、全体の構図の引き締めとなるよう、彫刻の影の落ち方や金属表現の塗装にこだわっています。他にも王冠やコスチュームの装飾など、どこを切り取っても楽しめる作品となっていますので、機会がありましたらぜひ実物をご覧いただきたいです!
原型制作/彩色:河原隆幸
ポイントというと絞りきれなかったので、ここは「全体に複雑な要素がバランスよく構成されているところ」を見どころとして挙げたいです。
ぱっと見た時の全体のシルエットの美しさに始まり、少しづつクローズアップしていくと、どのフレームで切り取っても見ごたえがあり、お顔と花束の周辺は圧倒的な緻密さと可愛さで存在感を放っています。
フィギュアの造形の美しさに加えて、その他の構成要素が色々な人の手によって作られているものが、それらを監督している河原さんの力により緻密にバランス取りがされて一つに統合されている所が全体としての魅力に繋がっていると思います。
デコマスの状態ではふんわりとした軽やかさを感じる仕上がりになっていますが、グレーの原型状態ではガラッとイメージが変わって、荘厳な彫刻のような陰影の美しさがあります。そちらは写真でしか見ることができないのですが、製品をお迎えされる方はそれとの対比も楽しみ方の一つになるのかなと思います。
制作部ディレクター:ケロリソ